ジムへ行く予定をいちいち立てなくていいくらい生活に馴染ませる

私はニューヨーク滞在中に時差ぼけがあると、かなり早起きして、走ってブルックリン橋をわたり、マンハッタンで朝5時のエクササイズのクラスに参加してから、走ってホテルに戻ってくるのが好きだ。

大事なのは、自分にとってうまくいくもの、それから便利で効果的なものを見つけることだ。というのも、それを実践すると、すぐに生活がずっと楽になるからだ。フィットネスの予定を立てていると、毎日それで頭がいっぱいになってしまう。しかし、日常の一部として組み込むことが重要だ。予定について考える必要もなくなるほど、トレーニングが生活のなかに深く入り込むようにしたい。

また、トレーニングに何時間もかけなくてもいい。『タイタンの逆襲』に出るサム・ワーシントンのトレーニングをしているとき、私は彼に20分でいいと言った(彼が私に「腕だけでいい。見せるのは腕だけだから」と手短に説明したからだ)。2時間のトレーニングを予想していたサムにはうれしい驚きだったと思う。時間を短くして、強度を上げることで、計画はずっとやりやすくなる。

トレーニングルームに恐竜のフィギュアを飾ったワケ

ベニチオ・デル・トロは効率が服を着て歩いているような人で、たいてい20〜30分しかトレーニングしなかった。だが、「今日は短めにしよう」と私に告げる朝があった。それでも何もやらないよりかはやったほうがいい。

私は作品を思わせるものをつくってジムに飾るのも好きだ。『ジュラシック・ワールド』だったら、恐竜のフィギュアをいくつか置いておき、『アラジン』なら、壁に魔法のランプの大きなステンシルシートを貼った。

恐竜のおもちゃ
写真=iStock.com/pepifoto
※写真はイメージです

そんなものは必要なさそうに思えるだろうが、そうしたものがあると、俳優は自分がそこにいて、懸命に取り組んでいる理由を絶えず思い出す。

あなたも同じようなことをしてみるといいだろう。出演する大作長編映画の準備ではないかもしれないが、印象に残る写真や前向きなメッセージなど、モチベーションが高まるものをトレーニングする場所に飾ることはできる。自分の目標をいつも心にとどめておくのだ。目標を見失ってはいけない。