腕のふり方を意識するためのごく簡単な動作をご紹介しますので、1日20秒、1週間だけ続けてみてください。これで、上半身の筋肉の動かし方のコツをつかめると思います。

【1】立った状態で、両手の小指と薬指を軽くまげます。小指と薬指を曲げることで、腕の後ろ側の筋肉を意識できるようになるからです。
【2】みぞおちを中心に体をぐっと右後ろにひねるようにしながら、右手を後ろに振ります。
【3】同様に、みぞおちを中心に体をぐっと左後ろにひねるようにしながら、左手を後ろにふります。

【2】~【3】を20秒繰り返してください。左右の腕を後ろにふります。骨盤は正面を向いたまま、肩の関節ごと後ろにふってください。

腕をふることで、背中に筋肉が集まってくるような感覚がつかめると思います。もちろん、余計な力を込める必要は一切ありません。

ラクに、力を抜いてふって頂ければ大丈夫です。まずはこの腕の動きだけを1週間続けてみて、実際に歩くときにこの腕のふり方を取り入れてみてください。

ラクに歩くことが健康への近道になる

そして、歩くときのちょっとしたコツもご紹介します。

犬飼奈穂『背中をゆるめると健康になる』(プレジデント社)
犬飼奈穂『背中をゆるめると健康になる』(プレジデント社)

まず、意識的なウォーキングを行う場合は、無理なく会話ができて、心地よく心拍数が上がる程度のスピードで行うと良いでしょう。慣れないほど速いスピードで歩いたり、不自然な大股で歩いたりする必要もありません。

通勤や買い物などで荷物を持って歩くことも多いと思います。歩きやすさを考えればリュックサックがおすすめですが、肩にかけるタイプのバッグを持つ場合は、持ち方にポイントがあります。それは、肩にかけた部分を、指の「小指側」を使ってしっかりと握ることです。

無意識だとどうしても親指側でぎゅっと握ることが多いのですが、小指側で握ることで、肩が前に引っぱられるのを防ぎます。より、背中の筋肉を使いやすくなるのです。バッグは適度に左右で持ち替えましょう。

家の中で家事や移動で歩く場合は、裸足がおすすめです。スリッパだと脚に余計な力が入ってしまうことがあります。とにかく余計な力は入れず、ラクに歩くことが健康への近道なのです。

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