来年度に向けた就活がスタート
来年春の大学等卒業予定者を対象にした企業のエントリー受付がスタートしました。就活が始まると、「学歴フィルター」の有無に関する話題が上がります。
かつては、就職試験前の選考段階で大学の入学難易度別の選定が行われることは、就職情報誌でも紹介されていました。「指定校」制度をとる大企業が存在し、国立九大学(旧帝大に一橋大、神戸大)など指定大学の出身者には推薦人数の制限を設けなかったり、筆記試験を免除したりするなどの優遇をしていたのです。
その後、「学歴差別だ」との批判の声が高まり、指定校制度は公にはなくなりました。しかしいまでも「学歴フィルターは実在するのか?」「どのレベルまで大学名でふるい落とすのか?」といった言葉が毎年聞かれます。
学歴が高いほうが内定を取りやすいのか、競い合って内定をもらった人の学歴が結果的に高かっただけなのか、それはわかりません。タイミングや、企業が求める人材としてのスペックなど、さまざまな変数が絡むからです。
Fラン大学から5%社員になる人々
しかし、その一方で、出身大学の偏差値ランクが低くても、その後、仕事において活躍し、各企業の人事評価のトップ5%社員(以下、5%社員)になる人がいることは間違いありません。
その中には、いわゆる「Fランク」と格付けされる大学を卒業し、30代以降にトップ5%の人事評価を得るまでになる人もいます。それが大企業であっても中小企業であっても、同じように実在するのです。
もっとはっきり言えば、SランクやAランク大学出身の同期を押しのけて、その企業で高い評価を得る人々です。
クロスリバーでトップ5%社員の行動習慣について調査を進めると、自発的に学歴についても教えてくれる人がいます。
そのような方々にインタビューを進めたところ、いわゆるFラン大学の出身で、5%社員になるような方々には“共通点”があることに気づきました。共通する行動指針があり、20代のうちはそれに則って経験ポイントを蓄えていたといえるのです。