子供にはしっかり自立してもらう

政府の調査では、求職活動も家事の手伝いも通学もせずに自宅にいる満15歳から満39歳までの人が増えているのだそうです。

家から一歩も出ない人は約17.6万人。普段は家にいるが、自分の趣味に関することだけ出歩く人は36.5万人で、合計すると54.1万人いるそうです。

病気やけがなら、治るまで親が面倒を見てあげなくてはなりませんが、そうでなければ、子供が自分で生きていく力を身に付けさせないと、将来は、親も子供の面倒を見きれず、共倒れになってしまう可能性があります。

そうはいっても、引きこもりの子供を、無理やり外に出すのは難しい。だとしたら、せめて家にいてもいいからお金を家に入れさせてください。

3万円でも5万円でもいいので、最低限の稼ぐ力を身に付けさせましょう。

今は、インターネットの世界にも、稼げる仕事がたくさんあります。

たとえば、「クラウドソーシング(crowdsourcing)」。ネットを通して不特定多数の人(crowd)に業務委託(sourcing)するマッチングサイトで、仕事をやってほしい企業と仕事をやりたい人の出会いの場となっています。

世界最大の「クラウドソーシング」は「Upwork(アップワーク)」というサイトで、約1000万人の人が登録し、約400万社の企業が仕事の発注をしています。

荻原博子『知らないと大損する老後の「お金」の裏ワザ』(SB新書)
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日本にも、クラウドワークスやランサーズなど、たくさんのサービスがあります。コロナ禍でリモートワークが進む中、人と会うのが煩わしいという人にとって働く環境ができつつあるのです。

また、外に出て働くにしても、深夜のガードマンやトイレ掃除など、人に会わずに黙々とできる仕事はあります。

こうした仕事で少し生きる自信がついたら、ハローワークなどを通して、もう少し人と接する仕事を探すといいでしょう。

49歳以下の方であれば、厚生労働省の委託を受けたNPO法人や企業が、就職支援をしている「地域若者サポートステーション」という施設も利用できます。

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