自信はなくても気持ちが強いとき、それは覚悟になる

人生は、小さな覚悟の積み重ねです。

そして、覚悟が決まるのは「向上したいとき・変化したとき」です。

接客業をはじめて間もないころは、お客様に話しかけられるとしどろもどろになり、気の利いた返答ができないかもしれません。

しかし、だんだん余裕が生まれると、お客様とコミュニケーションをとりたくなります。

そんなときに、「今日は、『いらっしゃいませ』という挨拶のあとに、一言添えてみよう」と決めるのも立派な覚悟です。

接客に慣れてきて生まれた「楽しい気持ち」や、一歩踏み込んだ会話に「チャレンジしたい気持ち」。

自信はなくても気持ちが強いとき、それが覚悟になるのです。

STEP3 感情のマネジメントをする

前項では、目的を達成するための覚悟のつくり方をお伝えしましたが、この状態は永遠には続きません。悲しいかな、やる気スイッチが機能しなくなるような突発的なことが人生には起きるのです。

たとえば、「初対面のお客様からいきなり怒鳴られた」「お客様が勘違いしたのに、私のミスになった」「笑顔で挨拶したら、冷たく無視された」など、あなたも仕事中こんな経験をしたことはありませんか?

不用意に怒鳴られると誰でも心が深く傷つきます。ミスが自分のせいになったら、誰でも釈明したいものです。ところが、相手がお客様の場合は、言葉を呑み込まなければならずイライラするでしょう。

また、心を込めて笑顔で挨拶しても、無視され続けたら心が折れてしまい悲しくなりますよね。

このようなネガティブ感情が生まれると、私たちは感情の奴隷と化してしまいます。

ネガティブ感情はポジティブ感情より3倍強いと言われています。

ノースカロライナ大学のバーバラ・フレドリクソン教授の研究で「ポジティブ感情とネガティブ感情には黄金比があり、3:1以上の割合であると自己成長に繋がり幸福感が高まる」ということがわかったそうです。

これは、ネガティブ1を感じた場合、ポジティブ3以上を感じないと幸福感は高まらないということです。

たとえるなら、ダースベイダー1人を倒して幸福になるには、ジェダイの騎士3人以上で戦う必要があります。つまり、そのぐらいネガティブな感情は私たちに、強いダメージを与えているのです。