健康でいるためには、どんな食生活が望ましいのか。愛媛大学医学部附属病院 抗加齢・予防医療センター長の伊賀瀬道也さんは「大豆食品は老化防止に効果が期待できる。なかでも納豆はビタミンKが豊富に含まれており、骨粗しょう症で骨折するリスクを下げてくれる」という――。

※本稿は、伊賀瀬道也『100歳まで生きるための習慣100選』(飛鳥新社)の一部を再編集したものです。

ご飯に納豆
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欧米人に比べて日本人女性の更年期症状が少ないワケ

老化のスピードを抑えるのに有効な食品として、まずオススメしたいのが、豆腐、納豆、油あげ、大豆の水煮などの大豆食品です。大豆の水煮は、缶詰でも売られています。

大豆に含まれているイソフラボンという成分は、女性ホルモンのエストロゲンと非常に似た構造をしています。そのため、女性ホルモンと似た働きをし、女性の更年期症状を抑えたり、骨粗しょう症の予防になったりするのです。

日本人女性は欧米人女性に比べて、「顔がほてる」「のぼせる」「汗が出る」といった更年期症状が少ないといわれています。その一因は、日常的に大豆食品を食べることが欧米人よりも多いからだと推測できます。更年期症状にお悩みの方は、大豆食品を食べているか見直してみてください。

また、多くの研究によって、イソフラボンは血管の弾力性を保つ機能を改善し、血管の老化を防ぐことが証明されています。悪玉コレステロールや中性脂肪を減らす働きもあり、メタボリックドミノの進行を止める大きな役割を果たすことは間違いありません。

イソフラボンで血管の弾力性が改善する
出典=『100歳まで生きるための習慣100選』(飛鳥新社)より