骨粗しょう症や骨折のリスクを下げるビタミンK

伊賀瀬道也『100歳まで生きるための習慣100選』(飛鳥新社)
伊賀瀬道也『100歳まで生きるための習慣100選』(飛鳥新社)

大豆食品の中でも、特に納豆はオススメです。納豆にはビタミンKが豊富に含まれています。昨今の研究で、ビタミンKは、骨粗しょう症や骨折のリスクを下げることがわかってきました。

2008年に、日本の12地域で、大腿骨近位部骨折発生率と4つの栄養素(カルシウム、マグネシウム、ビタミンD、ビタミンK)の摂取量との関連を分析する研究がされました。それによると、最も関連が深かった栄養は、ビタミンKであることがわかりました。

そして興味深いことに、東日本のほうが西日本に比べて、骨折の発生率が低いことが判明したのです。詳細な因果関係は不明ですが、納豆の摂取量は東日本のほうが多いことを考慮すると、納豆を食べる人のほうが骨折しにくいと考えられます。

納豆1日1パックで1日あたり摂取量目安が摂れる

実際、閉経後の1万7699人を対象にした約15年にわたる調査では、納豆摂取量が1週間に1パック未満の人たちと比べると、1~6パックの人たち、7パック以上の人たちは、摂取量が増えるにしたがって骨粗しょう症で骨折するリスクが下がることが報告されています。

ビタミンKは、骨を守る以外にも、動脈硬化を予防したり、糖尿病リスクを下げたり、循環器疾患や前立腺がんによる死亡リスクを下げたりと、さまざまな健康効果があります。もちろん、納豆にはイソフラボンの健康効果も期待できます。

納豆は、世界一ビタミンKを含んでいる食品です。1パック食べるだけで、1日あたりの摂取目安量を摂れます。苦手ではない人は、ぜひ毎日食べるようにしましょう。

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