長生きするにはどんな食生活を送るべきか。愛媛大学医学部附属病院 抗加齢・予防医療センター長の伊賀瀬道也さんは「全粒穀物はミネラルやビタミンが豊富で、低GI食でもある。白米を玄米に、白いパンを全粒粉パンに置き換えることで糖尿病・心筋梗塞・がん・脳卒中による死亡リスクを下げられる」という――。

※本稿は、伊賀瀬道也『100歳まで生きるための習慣100選』(飛鳥新社)の一部を再編集したものです。

ゆでた玄米、健康な日本食
写真=iStock.com/bonchan
※写真はイメージです

糖質オフダイエットのやりすぎには注意が必要

ごはん(白米)やラーメン、パスタなど、ついつい炭水化物(糖質)を食べすぎてしまう人は多いと思います。昨今、炭水化物は太る元凶とされ、糖質オフダイエットも一般的になりました。確かに糖質の過剰摂取は避けるべきですが、一方で、糖質は人間の活動に欠かせない大切なエネルギー源です。食べすぎは体に悪いですが、まったく食べないのはもっと体に悪いといえます。

そもそもなぜ、糖質の摂りすぎが体に悪いのか簡単にひも解いていきましょう。食事をすると、食材の中の糖質は、血液の中に取り込まれます。この情報が即座に膵臓に伝達されると、膵臓はインスリンを分泌して、血液中の糖の濃度(血糖値)をコントロールします。