2024年下半期(7月~12月)、プレジデントオンラインで反響の大きかった人気記事ベスト5をお届けします。社会部門の第3位は――。
▼第1位 このままでは「一億総前科者」になる…「家族でもETCカードの貸し借りは犯罪」大阪地裁が下した判決の大問題
▼第2位 男児の遺族は「ひどい病院と見抜けなかった」と後悔した…神奈川県立病院で「救えた命」が失われるまで
▼第3位 帝王学を受けずに皇位を継承するのか…悠仁さまの「成年のご感想」と愛子さまの成年のご発言の圧倒的な差
▼第4位 ベンツにはねられ、顔の下半分がグジャグジャに…自転車乗りの息子の命を救った「ヘルメットの奇跡」
▼第5位 皇室研究家が断言…「皇位継承の安定化を本気で願うなら道は『愛子天皇』しかない」シンプルな理由
進学先の大学よりも重視すべき問題
秋篠宮家のご長男、悠仁親王殿下が去る9月6日に18歳のお誕生日を迎えられた。これによって、悠仁殿下は成年になられた。
このところ、悠仁殿下の大学受験が近づいたことから、その進路への関心が高まっている。東大を目指されるのか、それとも他の大学を選ばれるのか、と。
しかし、悠仁殿下が皇族であられても、進学先の選択についてはご本人の希望が最大限、尊重されるのが基本だろう。多くの国民が首をかしげるような、極端に不公正な扱いさえなければ、とりたてて第三者が口を挟む問題ではないはずだ。
しかし、進路選択があくまでも個人的な事柄であるのに対して、もっと重視すべき国民的な問題が他にある。それは、次代の「国民統合の象徴」の地位を継承すべき方がどなたで、その方に将来の天皇になられるにふさわしい教育環境が整っているか、という問題だ。
そこに、今の皇室をめぐる最大の不安があるのではないだろうか。
秋篠宮さまの即位は想定しにくい
もちろん現在の皇室典範の規定をそのまま当てはめると、次の天皇は傍系の皇嗣でいらっしゃる秋篠宮殿下ということになる。しかしこれまでも指摘してきたように、秋篠宮殿下が即位される場面はリアルに想定しにくい。
何よりも、ご年齢の問題がある。昭和35年(1960年)にお生まれの天皇陛下と同40年(1965年)にお生まれの秋篠宮殿下では、わずか5歳しか年齢差がない。
将来、天皇陛下が上皇陛下の前例にならって、85歳でご高齢を理由に退位される場合、秋篠宮殿下はすでに80歳になっておられる。それから即位されるという展開は、率直に言って現実味がないだろう。
そうかといって、天皇陛下がご壮健でいらっしゃるにもかかわらず、秋篠宮殿下“のために”前倒しで退位されるというやり方も、難しい。上皇陛下が、加齢によって全身全霊で国民に尽くすことが困難になる前に、次の世代にバトンタッチしたいという動機から退位されたのとは、違う形になる。それでは、恣意的な退位という受け止め方がなされかねない。
不測の事態でもない限り、秋篠宮殿下が次の天皇として即位されることは、考えにくいだろう。