10年後に日本より経済が発展しているかを見極める
投資先として考える場合、最も重要なのは日本よりも経済が発展するかどうかです。10年後にその国が豊かになっているかを見極める必要があります。新興国はその意味で大きな可能性を秘めています。
ただし、現地に直接投資するなら、もう一つ条件が必要です。それは信用できるかどうかです。何かトラブルが起きた時にお金を回収できる法制度が整っているか、現地で対応する人がどれだけ信頼できるかが重要です。
こうした基準を当てはめてみると、やはり有望な投資先の第一候補は米国となります。米国の魅力は、先進国の部分と新興国の部分がまざりあっていることにもあります。東海岸や西海岸はバリバリの先進国ですが、中南部は低所得で不動産価格が安く新興国のような状況です。地域によっては新興国のようなハイリターンも期待できます。
人口が増加する国は期待できる
投資先として米国が有望である理由の一つは、人口が増加傾向にあることです。人口が増えれば、消費が活発になり経済が成長します。
不動産価格は一時的な値下がりが予想されますが、長期的には上昇が期待されています。アメリカの賃貸住宅の空室率は現在6%程度にまで下がっています。空室が出てもすぐに入居者が見つかる状態なので、家賃がどんどん上がっています。家賃が上がれば、物件価格も上がりやすくなります。米国では長期的には株式にしても不動産にしても大きなリターンが狙える可能性があるのです。
日本はこのところ一時的に不動産価格が上がりましたが、人口が減少傾向にあることを考えると、このトレンドが長期的に続くとは考えられません。こうしたマクロ的な状況を考えてお金をどこに投資するかを考えなければなりません。
お金には国境がありません。普通の人は国内の預貯金、国内の株式、国内の不動産ばかりに目を向けてしまいがちですが、お金持ちは違います。お金持ちでリテラシーが高い人は、投資先に国境を設けていないので、より有利なところにお金を投資します。
「お金持ちが海外に投資できるのは英語が得意だからではないか」と思う人もいるかもしれません。
でも、あきらめる必要はないのです。海外に直接投資しなくても、投資信託やETFを活用すれば、海外の株や不動産など数多くの種類の資産にまとまったお金がなくても投資することができるのです。先進国だけでなく新興国だって簡単に投資ができます。皆さんも、これから先の経済成長を信じることができる国や地域に目を向けて投資をしてみましょう。