三井物産 情報産業本部 加藤舜介
1972年、東京都生まれ。大学卒業後の95年、三井物産入社。ITインフラからメディアまで、情報産業部門を幅広く担当する。
「総合商社は一つのシステムでカバーできるわけではありません。むしろ異なるビジネスごとに違うシステムを導入したほうが効率がいい。各部署の現状に合ったシステム導入や活用を手伝っています」と三井物産の情報コンサルティング室の加藤舜介さんだ。
数あるITツールの中で実際に情報コンサルティング室でも利用し、自動車や船舶を取り扱う営業部署など約20部署で導入が進んでいるのが、ネット上のデータベースを利用した名刺管理システムを提供する33の「Link Knowledge(リンクナレッジ)」だ。
導入先に置くシステムは操作パネルが付いた本体とスキャナーというコンパクトな構成。スキャナーにまとめて名刺を置くだけで自動的に読み取ってくれる。それを機械的にデータ化したのでは誤変換が避けられないが、スキャンしたデータを33のオペレーターが目で確認し二度打ちしてほぼ100%の精度でデータ化する。これをデータベースに蓄えることで、社員はいつでもどこにいても情報を閲覧できるのだ。
「書類を顧客に送るときなど、アシスタントが名刺を持っている人を探して連絡先を調べていました。情報が一元化されるとぐっと効率がよくなります」と加藤さんは語る。
また、出先から携帯電話を通じて情報を取り出すことができるのも「住所や電話番号をうっかりメモし忘れたときなどに便利」。