消費税率の引き上げで「実際に使えるお金」は6兆円減
上記の「手取り収入」からさらに消費税を差し引くと「実際に使えるお金」になる。消費税率は1997年当時は5%だったが、2020年は10%だった。ということは、次のような計算になる。
(1997年) 手取り収入 180兆6917億円×0.95=171兆6571億円
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(2020年) 手取り収入 183兆4947億円×0.9=165兆1452億円(6兆5119億円減、3.8%減)
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(2020年) 手取り収入 183兆4947億円×0.9=165兆1452億円(6兆5119億円減、3.8%減)
つまり「消費税分まで加味した実際に使えるお金」は、この23年間で6兆円も減ってしまったのだ。
2020年のお金事情を整理すれば、次のようになる。
給与総額は227兆1581億円になった(15兆6501億円増。給与総額自体のアップ)
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控除額(天引き額)は43兆6634億円になった(12兆8472億円増)
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手取り収入は183兆4947億円になった。(2兆8029億円増。公的保険料及び住民税の引き上げによる負担増が加わった)
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しかし、実際に使えるお金は、165兆1452億円になった。(6兆5119億円減。消費税率の引き上げによる負担増が加わった)
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控除額(天引き額)は43兆6634億円になった(12兆8472億円増)
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手取り収入は183兆4947億円になった。(2兆8029億円増。公的保険料及び住民税の引き上げによる負担増が加わった)
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しかし、実際に使えるお金は、165兆1452億円になった。(6兆5119億円減。消費税率の引き上げによる負担増が加わった)
このほかに物価上昇による実質所得ダウンもある。1997年から2020年は、「戦後2番目の景気拡大」の時期とかぶる。しかし、実際の会社員の生活は不景気風がビュービューと吹きまくっていたのだ。