140万円で売られる「天国への入籍証」
さてさて、普通に人間として生まれた再臨主は、私たちをどのようにして救済してくれるのだろうか。いますこし、筆者の説明におつきあい願いたい。
ここで登場するのが有名な「合同結婚式」である。
「祝福」とも呼ばれ、文鮮明が旧統一教会員同士をその場で指名して、或いは写真を見てマッチングする。
信徒は、どんな相手であっても、再臨主が選んでくれた最高の伴侶として結婚する。
このような家庭から「無原罪の子」が生まれるとされる。
文鮮明夫妻を真の親とする信者の家庭によって神の王国は建設され、地上天国が実現されるというのである。
教団の公式発表では、1960年から今まで37回にわたり国際合同結婚式が挙行され、祝福に与ったカップルは30億組を優に超えるとされる。誤植ではない。
1998年6月13日、アメリカのマディソンスクエア・ガーデンで3億6000万組第一次世界祝福式が行われ、翌1999年2月7日、ソウルの蚕室オリンピック・メーンスタジアムにおいて3億6000万組国際合同祝福式があった。
なお、生きている人だけではなく、既に霊界に住んでいる人達も先祖解怨という旧統一教会の儀式を通して救われ、祝福を受けているものもいるとのことだ。
旧統一教会は、Blessingと書かれたコーヒー・フレッシュ状の入れ物に入った赤い液体を多くの人に配っており、もらっただけでも祝福に与ったことになるという。
このようにして何億組という数合わせをしているのだが、筆者もその液体を持っているので数えられた可能性がある。
現在、旧統一教会員でも祝福だけでは不十分で、140万円相当の献金をして天一国と呼ばれる天国への入籍証を持たないと天国には入れないと言われている。
ちなみに、祝福にも140万円の献金を必要とする。計280万円で天国に行けるのであれば安い買い物だが、旧統一教会員になることが条件なので、かえって高くつく可能性もある。