カレーパンが520円、キュウリ3本が964円…

日本でも伝えられているアメリカ、それもニューヨークの物価高は想像を絶するといってもいい。

「NYでは新型コロナの収束に伴う消費の増加や、ウクライナ危機による原油価格の高騰などにより、物価が急激に上がった。労働統計局のデータによれば、一年で消費者物価指数が六・三%も増加しました。インフレの影響で、米国の家庭が余分に支出している額は毎月四百六十ドル(約六万二千円)に上るという試算もあります」(現地記者=週刊文春)

さらに、NY在住のフリージャーナリストの田中宏明氏は同誌で、

「二十年以上NYで暮らしていますが、これほどの物価上昇は初めてです。以前は一ドルだったサイダーが二・五ドルに値上がりしたり、カレーパンが日本円で五百二十円もする。万引きも増加していて、雑貨店では商品が鍵付きのガラスケースに入れられています」

サンデー毎日(7月10日号)でカリフォルニア州に住む土方細秩子氏が「米国の凄すぎる物価高事情」をリポートしている。

ロサンゼルス郡では、粉ミルク777グラム缶が円換算で5983円、東京の価格の2.8倍。キュウリ3本が964円、東京の4.5倍。トイレットペーパーが36個入りで3671円で、東京の4.3倍。アルミホイルが30センチ×40メートルが1631円で東京の2.2倍だという。

たとえ年収2000万円でも楽に暮らせない

すごいのは住宅価格で、ロサンゼルス郡で5月に売れた住宅の中央値は日本円にして1億1696万円で、これでも4月に比べると0.6%下がったそうだ。

電力も東京の1.7倍と、日本ならクーラーも使えず熱中症患者があふれかえるだろうが、ロサンゼルス郡ではまだそこまでいかないのは、給与水準の高さのためである。

米労働省が5月25日に発表したデータによると、ここの平均週給は昨年12月、前年同月比で5.9%増の1698ドル(日本円で約23万円)で、月給に換算すると日本円で約100万円、年収は1200万円にもなる。

高いといわれる東京の男性の平均年収の約2倍だが、物の値段が高いために、暮らしは楽ではないようだ。

シングルマザーは、「以前はスーパーで必要な物は何でも買っていましたが、今は値札を見て、一度かごに入れた物を棚に返すことが増えました」と語っている。

こうして見てみると、小室圭さんが年収2000万円をもらっていたとしても、NYでの暮らしが楽ではないことが分かる。弁護士資格をとって3000万、4000万、1億円稼ぐようにならないと、安楽な暮らしは望めないのではないか。