情報収集のポイントは「何のために」「何を」「いつまでに」
続いて、95%社員にありがちな、正しそうで実際には効果の低い、「効率化の勘違い」を3つ紹介します。
【勘違い①】「重要そうな情報を集めたほうがいい」と思っている
不安を取り除くために行動をしていたら時間が足りません。
「勉強しておいたほうがいいだろう」と思って、図書館へ行ってパソコンを立ち上げたものの、SNSでやりとりしていたら閉館時間になった。「仕事に関係ありそうだな」と思ってネット記事をたくさんストックしておいたけれど、結局読まない……。
勉強や情報収集は手段です。「何のために」「何を」「いつまでに」が決まっていないと、プロセス自体に満足してしまい、目標を達成することはできません。
5%社員は情報取集を「重視しない」
意識が高く、情報収集に明け暮れる人は、数多くいます。285社、約1万2000人を対象にした調査では、67%の人が「成果を上げるための情報収集は『重要』もしくは『とても重要』」と答えています。
5%社員に限定して同じ質問をしたところ、「成果を上げるための情報収集は『重要』もしくは『とても重要』」と答えたのは23%でした。
5%社員の多くが、情報収集を「重要でない」と答えたのは、常に新しい情報を追おうとすると、そのたびに「検索」という作業が発生し、時間を奪われるからです。
またググっても(Googleで検索しても)、その検索結果は誰でもアクセスできる情報なので、希少性はありません。
誰かの代わりに検索して、存在をアピールすることもできますが、それは労務を提供しているだけであって、なんら付加価値を生みませんし、残業ループから抜け出すことにもつながりません。
情報収集はあくまで手段です。「スマートに仕事をこなす」というゴールに向けて、必要最低限の労力で有用な情報だけを収集し、そこから得た「学び(インサイト)」を自身の行動に活かしていくことが求められます。