天気と頭痛の意外な関係

天気の影響による症状は多岐に渡りますが、その中でももっとも多いのは、頭痛です。

頭痛には脳に異常が認められない「一次性頭痛(慢性頭痛)」と、脳梗塞や脳腫瘍といった病気に端を発する「二次性頭痛」の2つのタイプが存在し、一次性頭痛はさらに「片頭痛」「緊張型頭痛」「群発頭痛」の3つに分けられます。

頭を抱えてうつむく女性
写真=iStock.com/tuaindeed
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天気が大きくかかわってくるのは、こめかみ周辺がズキズキ、ドクドクと脈を打つように痛むのが特徴の「片頭痛」と、首や頭部、肩・背中などの筋肉の緊張で起こる「緊張型頭痛」です。

片頭痛では、症状が出る数日~数時間前から「眠い」「気分が悪い」「生あくびが出る」などの予兆があり、その予兆が天気の変化(気圧の変化)と連動している場合が多く見受けられます。

緊張型頭痛は、微妙な気圧の変化が身体的ストレスとなって交感神経の働きが優位になり、首や肩の血管が収縮して血流が低下し、引き起こされると考えられます。

気象病のメカニズムについてはまだ完全解明に至っていないものの、気圧の変化と密接にかかわっていることと、気圧を感じるセンサーが内耳にあることは確かだといえます。

気圧の変化が頭痛やめまいを引き起こす

内耳にあるセンサーが敏感な人は気圧の変化に過剰反応を起こしやすく、それを脳へと伝える情報がストレスとなって自律神経の乱れを誘発し、頭痛などの痛みや、めまい、だるさなどの症状が現れると考えられます。

センサーが敏感になってしまう原因は、内耳の血行不良。症状が現れるタイミングの前に血行をよくしておけば、内耳のセンサーの感受性が下がり、気象病の症状をやわらげることができます。

耳の血行を良くする方法にはさまざまなものがありますが、その中でも簡単にできるおすすめのものをご紹介します。

【耳温熱】

方法は2通りあり、ひとつは少し湿らせたハンドタオルを耐熱性のポリ袋などに入れて電子レンジで1分間加熱し、それを使って耳と耳のまわりを温めるやり方です。

もうひとつは、ホット専用のペットボトルを使う方法です。容器を用意し、中に200mlの熱湯と100mlの水を入れて上下に振って混ぜ合わせ、両耳にあてます。どちらの方法も、「完骨かんこつ」というツボにあてるとよく効きます。