ジャーナリスト
東谷 暁
(ひがしたに・さとし)
1953年、山形県生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業後、編集者に。ビジネス誌や論壇誌「発言者」の編集長を歴任。著書に『エコノミストを格付けする』など多数。
東谷 暁
(ひがしたに・さとし)
1953年、山形県生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業後、編集者に。ビジネス誌や論壇誌「発言者」の編集長を歴任。著書に『エコノミストを格付けする』など多数。
日本は冷戦終結以後、民主政治の「改革」に邁進してきたが、その改革が何らかの成果をもたらしたと言えるだろうか。まず、ここで民主政治とはいったい何なのか、根本的に考えなおす必要があるだろう。『デモクラシー』(1)は、民主政治という言葉は「万人の情婦」とまで断じた英国の政治学者による辛口の政治学入門。民主政治といわれる政治形態が、必ずしも理想的統治をもたらすわけではないことを、かなりシニックに論じる。
では、民主政治の結果が、しばしば国民を失望させるのはなぜだろうか。それはほかでもない、民主政治が国民の願望を資源として運営される政治制度だからなのだ。『アメリカのデモクラシー』(6)は民主政治を称えた本として紹介されるが、実は、発展途上にあったアメリカの民主政を論じつつ、将来、顕在化する「多数の専制」の危険を洞察した予言の書でもある。
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