ダイエット中の「停滞期」は体の自然なメカニズム

なお、ダイエット成功の秘訣ひけつとしてお伝えしたいのが、「マイナス2kgの法則」です。これは「スマート外来」でダイエットを実践してきた人のうち、最初の1カ月で2kg減量ができた人は、ほぼ全員が3カ月で5kg減を達成しているという実績から導き出したものです。ダイエットは最初が肝心ということですね。

目標体重を設定してダイエットを開始し、最初は順調に体重が落ちるけれど、途中で体重の減りがにぶくなるタイミングが訪れます。これが「停滞期」です。これは人体の自然な働きからくるものです。だから、これまでの努力を無にするような自暴自棄にはならないでほしいと思います。

ダイエットに失敗して膝を抱えて落ち込む女性
写真=iStock.com/Tero Vesalainen
※写真はイメージです

「スマート外来」では、1日の摂取糖質量を合計130g(1食あたり40g)に収める「ゆるやかな糖質制限」による減量法を指導していますが、糖質を減らすと同時に体から水分も失われていきます。そのため、最初の1~2カ月は体重の減少が急激に起こります。しかし、この時期が過ぎると体に水分が戻ってきて体重が落ちにくくなります。

停滞期のもう1つの理由としては、少ないエネルギー量に体が慣れてきた可能性があります。私たちの体は、入ってくるエネルギー量が減ってくると、少ないエネルギーで生きることができるよう燃費のよい体に変化していきます。つまり、一定期間体重減少の後に、体重の減少にブレーキがかかるのは、人間の正常な生体反応なのです。だから、ダイエットがうまくいっていないと落ち込む必要はありません。

ダイエットの最大の敵は油断ではなくストレス

ダイエットは継続することが肝心です。たとえば1食ぐらい食べすぎてしまったからといって、それがすぐに脂肪になるわけではありません。だから、食べてしまった→体重が増える・減らない→自己嫌悪→自分はダメだ→もういいやと投げやりにならないでほしいのです。

尾形哲『専門医が教える 肝臓から脂肪を落とす食事術』(KADOKAWA)
尾形哲『専門医が教える 肝臓から脂肪を落とす食事術』(KADOKAWA)

ダイエットをはじめたものの、減量がうまくいかない人やリバウンドをくり返す人がよく口にする言葉があります。それが「がんばります」という、前向きな言葉。そう言ってがんばろうとする人ほど、すでにがんばっているのです。

仕事や家庭のこと、ダイエットのことなど、一人で抱え込んでしまうと、甘いものやお酒に手を出したり、食欲の暴走を止められなくなったりするものです。でも、それはその人のせいではありません。がんばりすぎているサインです。だから、がんばらなくて済む方法を探してみませんか。

よく「油断大敵」なんて言いますが、ダイエットにおいては「ストレス大敵」です。もし、ダイエットがうまくいかない原因にストレスがあるのなら、食事制限よりも“ストレスを減らすほうが先”です。悩みもストレスも3つ以上になると、たちまちこなせなくなるからです。我慢やストレスを手放すことは、ダイエット継続の重要な条件といえます。

そして、ダイエットに失敗しても“自分のせいにしない”こと。「私はダメだ」と悔やむよりも、焦らずに再びダイエットに向かえる環境を整えてください。ダイエットは、いつからでも、何度でも再スタートできるのです。肝臓はそれに耐える再生力をもっています。

ストレスを上手に減らして、日々の暮らしを楽しみながら、体重を落とす。それが「肝臓をいたわる食べ方」。がんばりすぎずに減量生活が続けられます。

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