海外の品物は20万円以内の購入で

個人輸入には、1回の取引が1万円以内の場合、消費税、関税が免除になるという規定があります。そして輸入品の1回の取引額を判定する際、その価額は、輸入品の購入価額の60%でいいということになっているのです。

1万6666円であれば、60%は1万円以内に収まっているため、消費税・関税は払わなくていいことになります。

消費税を払わないで買い物をするには、海外旅行をするという手もあります。海外旅行の際、基本的に現地で購入したものには日本の税金はかかりません。

ただし海外の免税品についても、合計20万円以上を購入した場合は、日本国内に持ち込むときに消費税がかかるという決まりになっています。逆に言えば、20万円以内であれば、消費税は払わなくていいことになります。

また、海外の空港で売っているものであれば、日本の商品を消費税抜きで買うことも可能です。ご存じのように、国際空港で入管を通った先には、いろんな免税ショップがあります。そこで買い物をすれば消費税は払わなくて済むのです。

お土産で1000円のチョコレート10個は免税になる

なぜ入管を通った後なら免税になるのでしょうか? それは、消費税が国内で消費するもの(使用するもの)に対してかかる税金であり、入管を通ったなら海外に持ち出すことが明確なので、消費税は免税になるのです。

ただし日本の空港で買った免税品を日本に持ち帰った場合は、海外の免税品を買ったのと同じ扱いになります。そのため、もし日本の空港で20万円以上の買い物をし、それを持ち帰った場合は、消費税がかかります。

このように、海外旅行で買ったものは、日本の空港であれ、海外で買ったものであれ、20万円を超えれば消費税がかかります。が、実は20万円以上の免税品でも、消費税を払わずに済む方法があります。

免税品の持ち帰りについては、「1種類の商品について合計の値段が1万円以下のものについては税金が課せられない」となっているのです。これは、商品1つの値段が1万円以下ではなく、1つの商品の合計購入額が1万円以下ということです。

1000円のチョコレート10個ならば、1万円以下なので消費税はかかりません。1000円のチョコレートが11個ならば、1万円を超えるので消費税はかかります。

一方、1000円のチョコレート10個、1000円のアメが1個だと合計は1万円を超えますが、各品目で1万円以下なので消費税はかかりません。1品目あたり1万円以下であれば、どれだけ買い物をしても免税になるのです。

ベルギーのチョコレートショップ
写真=iStock.com/Sjo
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この仕組みをうまく使えば、合計額が50万円でも100万円でも免税になります。高額な買い物でも、消費税を払わずに日本に持ち帰ることができるのです。

ただし、商売のための仕入れ商品は対象外です。海外の商品を安く買い付けて日本で販売する場合には、消費税や関税が課せられます。無税で持ち込めるのは、あくまで「個人的に使うもの」だけなのです。