「自由」を享受できない若者たちの不幸
一般的な大学生は入学を機に、それまでの自分史上、最大の自由を手に入れることになる。その時間が貴重なのだ。それなのに、いまの大学生は自由を政治家や文科省、大学当局から取り上げられ、メディアからは「アーッ! 学生風の若い男性が路上飲みをしています! マスクもしていません!」と揚げ足取りをするように報じられてしまった。ささやかな自由を求めても、SNSに跋扈する「自粛警察」「マスク警察」の連中から極悪人扱いされ、取り締まり対象のように吊し上げられる。なんと息苦しい大学生活だろうか。
「それでも自分は快適に過ごしていますよ」「他人と関わるのが嫌いなコミュ障なので、リモート万歳ですわ」という学生もいるのかもしれないが、自分がいま大学生だったら、きっと退学するだろう。「大学に在籍しても意味はない」と悟り、とりあえず資格も不要で、一発当てたらデカいライターや編集者をさっさと目指す。あるいは、小さなベンチャー企業に入って下働きをし、若いうちから人生のつらさを味わう。
潮目は変わりつつある。声を上げるなら、いまだ
コロナ騒動が始まってから、いわゆる「反自粛派」と呼ばれる人々はずーーーーっと、過度な自粛に関して異議を唱えてきた。このまま無用な自粛を継続すると、子どもや若者に甚大な損害を与えてしまうとツイッターなどで訴え続けてきた。でも、なかなか人々に理解してもらえなかった。
しかしながら、最近は潮目が変わってきたように感じている。Yahoo!ニュースのコメント欄などを見ても、世論は次第にこちら側に傾いてきたと思う。
まさに「時はいま」である。これまでの2年間、子どもや若者に対して、社会も政治もメディアもあまりに酷な要求を突き付けてきたのだ。その異常性に気づき、「コロナ脳」から脱することができた大人は「おかしい」「もうやめよう」と声を上げなければならない。もちろん、当事者である子どもや若者もぜひ声を上げてほしい。自分の率直な思いをツイッターなどのSNSにつづり、反自粛界隈の人物にメンションをつけて送るだけで、少しは流れが変わるかもしれない。
結局、世間の空気を読みつつ、票田に媚びることしか考えない現政権は、不利益を被っている側が怒りを見せない限り、このままの高齢者重視・若者軽視の政治をやり続けることだろう。もうウンザリだ。
・コロナ対応で高齢者ばかりを優遇してきた日本において、最大の不利益を被ったのは子ども、そして若者である。
・子どもや若者から貴重な時間を奪った大人たちは、その責任にきちんと向き合わなければならない。
・世間の空気に変化が起き始めている。日本のコロナ対応に感じる不信感や違和感、怒りを表明する好機が訪れたのではないか。