経歴に関する“装飾”は多い

私が実際に目にした、過ぎた装飾、あるいはウソは、経歴に関するものが多いように思います。例えば、海外の大学で夏期休業中などに実施される短期プログラムを受講し修了しただけの者のプロフィールに「○○大学卒業」「○○大学○○学科留学」と書かれていたり、大学の客員講師であるにも関わらず、「客員教授」と書かれていたり。

履歴書
写真=iStock.com/paylessimages
※写真はイメージです

また、一度だけセミナーや打ち合わせをしただけで、社員研修・コンサルの実績としてプロフィール欄にデカデカと書いてある例も知っています。

面白いというか、あきれてしまった実例としては、宣伝用に使う自身の写真の背景がウソだったことがあります。ビジネス交流会で、「自分はこんな宣材写真を使っている」と、ある講師が自身の宣伝用写真を皆に見せていました。自信ある様子で腕を腰に当て、笑顔で写っている写真でした。

ウソを見抜く術を磨こう

背景に目を移すと、本棚があり、膨大な書籍が並べられています。

「へぇ~この本、全て読んだのですか!」という驚きの声とともに誰かが尋ねました。その講師は、「もちろん! ほとんど読みました。ただ、まだ読みかけのものもありますし、サラッと斜め読みしたものもありますけどね」と答えていました。背景に膨大な書籍を並べることで、知性をアピールしたかったのだと思います。

その「本棚」。実は本棚風の壁紙だったのです。写真に違和感を抱いた私が、その講師に一応気遣い、コッソリと確認しました。「それ壁紙ですよね?」と。

すると悪びれる様子もなく、「バレました? 演出ですよ、演出」。こうした演出が効いてか、結構、その講師の自己演出セミナー、売れているようです。

自分を大きく見せるウソ。着飾りのウソと言います。身近にあるウソですが、度を過ぎれば詐欺です。口八丁の人に騙され、大切な時間やお金、人を失わないように、ウソや心理を見抜く術を磨きましょう。