韓国の教育現場で日本はどのように扱われているのか。韓国生まれの作家・シンシアリーさんは「2021年11月、ネット上で、小学生たちが描いた日本関連のポスター画像が話題になった。その内容は、日本列島に銃を撃つ、ミサイルを撃つ、ナイフで刺しまくる、日本・日本人が血を流すなどの残虐なものだった」という――。
※本稿は、シンシアリー『卑日』(扶桑社新書)の一部を再編集したものです。
赤ん坊の頃から日本嫌いの土壌の中で育つ
生まれたときから「日本は韓国に謝罪と賠償すべきだ」という言葉を見て、聞いて、そしていつの間にか自分で話すようになる、そんな環境で育つのが韓国人です。事例を上げるとキリがないし、これまで書いてきた拙著や「シンシアリーのブログ」の記事すべてが事例とも言えますが、一つ、最近のことで話を始めたいと思います。本稿の冒頭で紹介するにはあまりにも見苦しい内容ですが、これからの展開に必要なものですから。
いつから該当掲示物がネットにあったかは分かりませんが、韓国のメディアで記事になったのは二〇二一年十一月十五日のことです。
韓国のある大手ネットコミュニティーに、小学生たちが描いた、日本関連のポスター画像が話題になり、『中央日報』など全国紙でも記事になりました。一応「ポスター」ということになっていますが、その絵とやらは、日本列島に銃を撃つ、ミサイルを撃つ、ナイフで刺しまくる、日本・日本人が血を流す、そんな内容でした。
「殺してやる」「このチョクパリ(日本人への蔑称)どもめ」などのセリフ付きのものもありました。実際に記事から絵を見た感じ、「いつ」描いたものかまでは分かりませんでしたが、一人が描いた絵ではありませんでした。クレヨンなどで色まで塗ってあり、私には「美術か何かの授業で、複数人の子供が描いたもの」に見えました。