※本稿は、シンシアリー『卑日』(扶桑社新書)の一部を再編集したものです。
日本を利用して韓国が得する「用日」
韓国社会を支配する、反日思想。しかし、一般的に「反日」といっても、種類があります。どうせ全部反日思想の「発現」に過ぎませんが、以下、有名なものをいくつか並べてみます。
日本のネットでもよく目にするのが、日本によって韓国が何かを得るという意味の「用日」です。用日は、日本のネットでは「ただ日本を利用して韓国が得をしようとする」と認識されていますし、確かにそういう側面が強いのも事実です。しかし、発言または提案する人にもよりますが、実「用」路線での対「日」外交を主張する場合もあります。
例えば、韓国が「日本が要求している事項」で何かを譲ることで、日本を介して別の案件で得ができるなら、それが全体的に韓国という国にとってプラス要素になる、そんな主張を用日のカテゴリーとする、いわば、「WIN-WIN用日」の場合もあります。
有名なのが、「日本と歴史問題でもめていては、米国との関係が悪化する。部分的に日本に負けることがあっても、関係を改善したほうが、韓国にとって得になる」などです。
反日思想に外交の基本である「ギブアンドテイク」はない
もちろん、日本は何一つ得しそうにない内容を言い出して、「これで日本も韓国の要求を聞いてくれるはずだ」と自信満々に話す人がほとんどで、彼らは悪質な用日主義者にすぎないでしょう。でも、「バボ(韓国語でバカ)」はどのカテゴリーに入れてもバボです。
「韓国が何かを失う必要がある」という論調の人が少数でも存在する、すなわち「ギブアンドテイク」たる外交の基本が垣間見えているだけに、少なくとも、小学生に残酷な絵を描かせるよりはマシかもしれません。
用日は、韓国側の記事でもよく目にする用語で、主に右派(保守派)とされる人たちから出てきます。悪質なものは日本から叩かれ、バランスを取ろうとするものは韓国から叩かれます。韓国の反日思想は「善悪論」にもとづいて一方的な上下関係を基本とするので、そもそも「ギブアンドテイク」は反日とは共存できません。