上がらぬ給料に、終わりの見えない物価高騰――。限りある資産のなかで、どんなことにお金を使えば、私たちは幸せになれるのだろうか。合理的な「お金の使い方」について、お伝えする。
笑顔になるように折られた10000円札、5000円札、1000円札
写真=iStock.com/tomoya murakami
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お金を合理的に使えない人は搾取される

近所のスーパーに自動レジが導入されたときのことです。最初は使い方がわからない人が多かったためか誰も利用せず、数を減らされた対面レジには長い列ができていました。しばらくして操作に慣れると、今度はみんなが自動レジを使うようになりました。すると不思議なことに、対面レジには誰もいなくなったのです。

その日も自動レジは長い行列だったので、私が空いている対面レジで精算していると、小学生の男の子を連れた父親が後ろに並びました。おしゃれなジャケットを着て、ブランド物の革のバッグを持った父親は、自動レジの長い列を見て、「あんな大人になるんじゃないぞ」と子どもに言いました。

新刊の『親子で学ぶ どうしたらお金持ちになれるの?』(筑摩書房)のアイデアは、この出来事から生まれました。この父親が言いたかったのは、「みんなが並んでいるからといって、なにも考えずにその列のいちばん後ろに立つような大人になるな」ということでしょう。ゲームのルールを「できるだけ早く買い物の精算をしてスーパーを出ること」だとすれば、誰もいない対面レジを利用したほうがいいに決まっているからです。