GAFAMやBATのサービスに並べるか
やや長めの目線で考えると、AIの社会がわたしたちの成長を加速させるだろう。将棋の世界では藤井聡太竜王がAIを用いて新しい打ち方を編み出した。AIは常識、固定観念、先入観にとらわれない。それをどう活かすかはわたしたち次第だ。
仕事が奪われるという不安よりも、AIが示すより合理的と考えられる発想に習熟することを目指したほうが良い。GTソフィーの勝利によって、ソニーはAIをわたしたちの“脳”に近づけることができたといってもよい。それがわが国の経済に与えるインパクトは大きい。デジタル化の遅れが深刻なわが国には、米国のGAFAMや中国のBATに比肩する有力なIT先端企業やプラットフォーマーが見当たらない。
しかし、ソニーがよりよいAIを生み出して社会実装できれば、状況は大きく変わるだろう。足許、ソニーの業績は好調だ。同社が得られた資金を用いて、あきらめず、よりスピーディーにAIなど最先端分野の研究開発を強化し、新しいモノやサービスを生み出す展開を期待したい。