寒冷地ノルウェーでは普及しづらいはずだったが…
ノルウェーは、ヨーロッパの中でも電気自動車(EV)の普及が目覚ましい国だ。
ノルウェー道路連盟(OFV)によると、同国の2021年の乗用車の新車販売台数のうち、実に64.5%がEVであった(図表1)。それに続くハイブリッド車(HV)が27.2%、日本でいうところの電動車(ないしは低公害車)が新車の9割以上を占めていることになる。
車種別には、米テスラのEV「モデル3」が首位(登録台数の6.8%)となり、二位はトヨタのHV「RAV4」(同5.1%)が、三位はドイツのフォルクスワーゲン(VW)のEV「ID.4」(同4.9%)だった。
寒冷地であるノルウェーではバッテリーの性能が低下するため、EVは普及しにくいのではないかという指摘が以前は少なくなかった。
しかしノルウェーでは、そうした心配をよそに順調にEVが普及しているわけだ。ノルウェーでの普及は、寒冷地におけるEVの性能の低下という問題が、技術的にある程度克服されたことの証左と言えよう。
そうは言っても、2025年には新車の全てをEVか燃料電池車(FCV)に限定する方針のノルウェーでも、RAV4をはじめとするHVには根強い人気があるようだ。