小泉今日子氏は「了承を得られていない」と辞退

雅子さんたちとの話し合いの中で、望月記者は多弁を弄して、「多くの人にこの問題を知ってもらうにはドラマは追い風になる」といい、河村氏は、どうしてもというのであれば設定は変えられる、脚本をある段階でお見せすると約束してその場を去ったそうだ。

だが、その後、河村氏からの連絡は途絶え、制作発表直前に、あくまでフィクションなので要望は受け入れずに制作に着手するという「通告」書が来たという。

あれほど連絡を密にしていた望月記者も、以来、雅子さんからの電話、LINEなどにまったく応じなくなったそうだ。

その時期は、「赤木さんが国と佐川宣寿元財務省理財局長に一億円余の賠償を求める裁判の二回目の弁論を翌月に控えた時期だ。本気でこの事件を取材する『新聞記者』ならば、重要な取材対象者である赤木さんとの連絡を自ら断つはずはない」(週刊文春)

さらに同誌は、赤木雅子さん役に内定していた小泉今日子が、スケジュールの都合という理由でドラマへの出演を辞退したのは、河村氏に何度も、「きちんと赤木さんの了承を得てくれ」といっていたのに、それが守られなかった」からだったとも報じている。

河村氏は、筋書きはすでにできていて、米倉をはじめ主要キャストのスケジュールをすでに押さえているため、小泉に「残念ですが、辞退してください」と告げたというのだ。

スタジオでの撮影風景
写真=iStock.com/MadCircles
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話し合いの場に望月記者は現れず…

そして昨年秋、ドラマの配信間近に、仲介者を通じて雅子さんに河村氏側から連絡があり、12月27日に都内のホテルで、河村氏、相澤氏、仲介者と雅子さんが話し合ったというのである。望月記者は姿を見せなかった。

その席で河村氏はお詫びしたというのだが、雅子さん側は何に謝っているのか分からず、不信感をさらに強めた。望月記者の紹介で始まった話なのに、なぜ彼女は来ないのかとも聞いた。

すると河村氏は、同席を何度も頼んだが、彼女は「会社の上層部に、もう一切かかわるなと止められている」といったという。

これもおかしな話だと週刊文春は切り込む。映画もドラマでも、東京新聞は撮影場所として社屋の使用許可を出しているではないか。エンドロールにも「特別協力」として名前が出ている。それほどまでに全面協力しておいて、都合が悪くなると関わるなというのでは、ドラマの中に出てくる根性なしのデスクと同じではないか。