世界での戦い方をジュニア期に知ることが大切

世界の大会では、砂入り人工芝では起きづらいシチュエーションが度々起きます。ですから、選手たちはレッドクレーで戦うときの注意点、戦略、ポジショニングの取り方、ショットの変化などを考えて対策を立て、練習を重ねるのです。そればかりでなくフィジカル面でも、鍛えておくべき筋肉が多少違ってくるなど、世界トップレベルの中で戦っていくためには改善すべき点がたくさんあります。加えて、ジュニア期に低い打点で打てて勝つ試合ばかりを経験していると打点の違いに対応する必要性に気付くのがかなり遅れてしまい、大きな障壁になってしまうのです。

それでなくても日本人は身長で欧米の選手と差があります。2018年WTAシーズン終了時のランキングTOP10の平均身長は女性が約176cm、男性は2018年ATPシーズン終了時のランキングTOP10の平均身長が約192cm(図表3)。テクニックやフィジカルなど何かでこの差を補っていかなければ、世界のトップレベルで戦うことは厳しいと言えるでしょう。

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