勇気を吸って~ 不安を吐いて~

それでも不安で仕方がない、緊張してしまうという場合には、言葉の力を活用するのが効果的です。「私は本番に弱い」という思い込みが強いと、実際土壇場でテンパってしまいます。この思い込みを否定する言葉を口にして、脳に強いメッセージを送る必要があります。

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一人で静かに集中し、肩の力を抜いて「今日もいい日になるぞ」「余裕をもとう」などの言葉を繰り返します。ひどく緊張してしまっているときには、「さあ、クールダウン」と3、4回繰り返すと、本当にクールダウンし、落ち着くことができます。

また、緊張していると呼吸が浅くなりがちなので、「勇気を吸って~」と言いながら息を深く吸い、「不安を吐いて~」と言いながら息をたっぷり吐く。これを5回くらい繰り返すと効果的です。

人前で話をしなくてはならない場合であれば、「思うように話す自信があるし、きっとみんなが興味深く私の話を聞いてくれる」と言い聞かせましょう。できれば、舞台で堂々と話をしている自分の姿や、それに聴き入る聴衆の様子、話し終わって満足して自席に戻る自分の様子も思い描きます。

これらの言葉や想像は強く自律神経系に働きかけ、体の反応を落ち着かせてくれ、思い描いたとおりに落ち着いてリラックスした状況をつくり出すのです。

(構成=大井明子)