同じカーストの誰かと無理やり結婚させようとする親戚たち
——さらにカウサリヤは語る。
「私がシャンカールと話をしていたというだけで怒る様子を見て、母がカーストへの強いこだわりを持っていたことを初めて知ったの。もし私が彼と結婚したいと思っていると知られたら、どんなことになるか。とても心配だった。
それで、シャンカールにWhatsApp(インドで人気のメッセージ・アプリ)でこのことを伝えたの。そしたら彼もとても心配し始めて。でも彼は決して怒ったりしなかった。それだけ私のことを愛してくれていたのね。
『僕は君のことを失うことになるの? 母を失った時みたいに?』
彼はこう返信してきた。私の家族と近い親戚たちは私たちの関係のことを知ると、差別的な言葉を使って彼のことを侮辱し、私のことも攻撃し始めた。そして彼らは私を(同じカーストの)誰かと結婚させてしまおうと画策し始めたの。私はもう戻ることはできなかった。
もし私がシャンカールと結婚しなかったら、家族は私を無理やり他の誰かと結婚させてしまう。今すぐにね。シャンカールが大学を終えるまであと9か月。大学を卒業しなければ彼が職を得るチャンスはない。もし彼と卒業する前に結婚したら、私たちはどうやって生活していけばいいのか。私たちは不安だった。
シャンカールと私はすべての可能性を話し合い、そして私はシャンカールを勇気づけた。
『あなたは勉強して。私が働く。あなたが大学を終えたら、あなたが働き出せばいい。大丈夫。きっとうまくいく』」
「今すぐ私たちがあなたにあげた装飾品を全部外しなさい」
「シャンカールは『どうして僕が君を働きに出せる?』と言ったけど、私は言ったの、これしか方法はないって。2015年7月11日、私は家を出た。シャンカールの友人たちが私たちを結婚させてくれると約束してくれた。
私たちはシャンカールの親戚の家に一晩泊めてもらい、翌朝、お寺で結婚した。シャンカールの友人20人が参列してくれた。同じ頃、私の父はパラニの警察にシャンカールが私を誘拐したと届け出た。それを知った私たちは、ウドゥマライの(すべての警察官が女性で構成されている)女性警察署に行って、私の家族が私たちに危害を加えるかもしれないと届け出た。警察は私の家族に電話で連絡した。
そしてシャンカールの側の親族が20人ほど、私の方は15人ほど、私の両親、祖母、そして父方の二人の叔母も来たわ。警察は両方の親族と話し合った。(パラニの)警部さんは私に聞いた。
「こんなやり方で結婚して家族から離れるなんて正しいことか?」
そしてこうも言った。「愛情は60日、欲望は30日しかもたない。君はそれなりの家の出身だ。それなのにこんな貧しい男と結婚して! どうやって生活していくつもりだ?」
「私たちはお互いに真剣です。どんな困難が起ころうとも、二人で幸せに暮らしていきます」
と私が答えると、それを聞いていた父は「私の娘はもう死にました。彼女と我々とはもう何の関係もありません」と宣言したわ。それを聞いた叔母の一人は、「あんたは私たちのカーストの男と結婚したくないから、こんな低カーストの子と結婚したのでしょ。じゃあ、今すぐ私たちがあなたにあげた装飾品を全部外しなさい」と言った。
私は金のネックレス、腕輪、銀のアンクレットを外し、サリーもサンダルも、全部脱いで、シャンカールが買ってくれたものに着替えた。」