戦後、日本の経済状態は悪い時期のほうが長い

日本は戦後76年で、経済状態が悪い時期のほうが実は長いとお気づきでしょうか。

倉山満『嘘だらけの池田勇人』(扶桑社新書)
倉山満『嘘だらけの池田勇人』(扶桑社新書)

戦後まもなくはもちろん混乱期ですから経済状態がいいわけがありません。

そして昭和25(1950)年に朝鮮戦争が起き、好景気となります。

その後、昭和47(1972)年までの22年間は本当に景気がよい時期でした。一時的な落ち込みを除けば20年です。

その後は石油ショックの長期不況で、バブル景気がだいたい5年。小泉・安倍の13年は好景気というよりデフレが少しマシになっただけですが、この13年をカサ上げしてようやく戦後76年間の半分程度の38年に達します。

さらに言うと、昭和48年以降の約50年だと、本当に景気がよかったと言えるのはバブル期の5年だけです。それでも日本は落ちぶれたとはいえ世界第3位の経済大国です。池田の遺産がいかに大きかったかがわかろうというものです。そして、私たちはその遺産を食いつぶしているのです。

【関連記事】
「NHK大河ドラマでは描きづらい」渋沢栄一の激しすぎる"女遊び"の自業自得
「これぞ腐ったリンゴの大逆襲」なぜ河野、石破、小泉の3氏は古い自民党から毛嫌いされるのか
「ついに安倍首相も上回った」菅首相が"戦後で最悪最低の首相"になった根本原因
「天皇陛下の衣装にも使われていた」アメリカが敗戦国・日本の大麻栽培を禁止した"本当の理由"
「自民党は苦手だけど"民主党政権"は絶対イヤ」野党の支持率が一向に上がらない3つの原因