AIの進化によってなくなる仕事、残る仕事はなにか。実業家のひろゆきさんは「給料の高い人の仕事ほどAIにやらせたほうがいい。給料の低いブルーカラーよりも、給料の高いホワイトカラーのほうが仕事を奪われることになるだろう」という――。

※本稿は、ひろゆき『ひろゆきのシン・未来予測』(マガジンハウス)の一部を再編集したものです。

肉まん
写真=iStock.com/Devonyu
※写真はイメージです

AIは「肉まんが売れた理由」までは分析できない

仕事の未来を語るうえで外せないのが、「AI」についてです。僕もいろいろな場で、「AIは人間の仕事を奪うのか」といった話をしてきました。

しかし、もっと前提の「AIとは何か」をわかっていない人が多すぎます。一番多いのは、統計とAIを混同しているパターン。そこでまずは、AIの基礎知識を確認していこうと思います。

AIの機械学習では、ビッグデータを読み込ませます。

たとえば、コンビニの販売データを大量にAIに学習させると、「X店では朝に肉まんが売れる」という答えを出してきたりします。

でも、「なぜX店で朝に肉まんが売れるのか」という理由までは分析できません。

一方で、統計は「客層が似ているY店では30代のビジネスパーソンが多く訪れて、彼らが肉まんを買っていく。だから、似たような顧客が多いX店では朝に肉まんが多く売れる」という因果についても考えていきます。

つまり、AIは正しい答えを出しては来るものの、その答えに頼りっぱなしでは因果を見極める機会を失う危険性もあるのです。