キャリアの停滞やリモートワークの孤独感を前向きに捉えられる人は何が違うのか。コピーライターの阿部広太郎さんは、「“ある接続詞”を使って発想を転換すると現状をポジティブに捉え直すことができる」と言います――。
※本稿は阿部広太郎『それ、勝手な決めつけかもよ? だれかの正解にしばられない「解釈」の練習』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を再編集したものです。
人との別れを「独立記念日」としたら
作家の原田マハさんが、『独立記念日』(PHP文芸文庫)というタイトルの短編集を書かれている。
恋愛や結婚、進路やキャリア、挫折や別れ、病気や大切な人の喪失。
これまで「すべて」だと思っていた世界から、自分の殻を破り、再スタートを切る。
人との別れは、その相手が大切な人であればあるほど、尾を引くし、さみしさは残る。不思議なもので、そのことを「独立記念日」と言い換えたら、少しだけ心の中で響き方は変わる。
下ばかりを見つめていたのが、顔を上げ、次第に空の青さを感じられるような、そんな情景をイメージできる。
かたちの見えない不安や心配事を放置せずに、言葉で居場所を与えてあげる。
それを、日常の中の習慣にできたら、自分で自分の安心をつくれて日々の気持ちが楽になるのではないかと思う。
不安・心配事を言い換える練習
あなたの不安・心配事は何ですか?
それを言い換えてみましょう。
実際にやったワークショップの例を挙げながら……
・現状を前向きに言い換えて解釈する
・未来を、その結果を前向きに想像して解釈する
この2つの解釈方法を書いていく。
「こういう感じか!」とまずは雰囲気をつかんでもらえたら嬉しい。