お金を貯めるにはなにを節約すればいいのか。ファイナンシャルプランナーの飯村久美さんは「お金を貯めるのはマラソンと同じ。いきなり全力疾走はせず、できること、楽しむことが大切だ。無理に出費を抑えようとしないほうがいい」という――。
※本稿は、飯村久美『お金の先生! できるだけ簡単にお金が増える方法を教えてください。』(アスコム)の一部を再編集したものです。
家計簿はつけなくていい
節約の必須アイテムといえば、家計簿でしょう。しかし、
○つけるのがストレスになる
○つけてもそんなに見ない
○見ても反省しない
このうち1つでも当てはまれば、家計簿向きの人ではありません。
家計簿に向かない理由は3つあります。
1つめは、なんだかんだいって家計簿をつけるのは面倒だからです。「あぁ、家計簿つけなくちゃ」「またつけ忘れちゃった」と、嫌々やっているのはとても窮屈です。2、3日に1回つけている人はまだしも、ひどいと、2カ月分のレシートを引っ張りだして、ヒーヒーいいながらつけている、なんて人もいるのです。
それに、「こんなにがんばってつけてるんだから」と言い訳して“自分にごほうび”なんてやっていたら、なんのためにつけているのかわかりません。
2つめは、毎日欠かさずつけてはいても、「自分はちゃんとやっている」という事実に満足して終わってしまっているためです。
こういう人は見返すことがないので、家計簿をつけている意味がないといっていいでしょう。なぜなら、家計簿は、つけたあとが肝心だからです。前月、前々月、昨年同月と比べて、出費が増えているところはないか、着実に貯金できているか、といったことをくまなく見ていくことで、お金の流れを把握したり、対策を立てたりするものだからです。
3つめは、2つめに似ています。つけた家計簿を見ても、「ふーん」とただ見ただけで、生かそうとしていないためです。せっかくつけたのですから、家計の問題を解決するためには行動に移さないと、家計は改善しません。