もちろん、小食の人ならそれでもかまいません。問題なのは、お金のために無理して食事を減らしている人です。一見、節約にもダイエットにもなりそうですが、こういう人に限って、お菓子などの間食をしています。

あるときそれが、ガマンの限界を超えて一気にリバウンドするほど食べてしまうことがあるのです。無理をすると、お金にも、なにより体にも悪いのです。

お金が貯まる人は3食きっちり食べている

食事の量や回数を減らしている人は、無意識にその穴埋めをどこかでしようとしています。その結果、栄養バランスの偏ったお菓子などでムダな間食をし、体調を崩すことになるのです。

その解決法は、3食しっかり食べることです。そうすることで、必要な栄養がきちんと取れて間食もなくなり、心も満たされます。ですので、3食しっかり食べましょう。

テーブルを囲み朝食の挨拶をする家族
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だからといって、食べすぎては本末転倒です。つい食べすぎてしまうという人は、ふだんは3食にして、ときには週末だけ2食にするのはどうでしょう。胃を休める意味だけでなく、お金を貯める意味でもとてもいいことだと思います。

なぜなら、こんなことをいっている人がいるからです。

「食を慎む人が、財をなす」

これは江戸時代に活躍した、観相家・水野南北の言葉です。

顔のつくりがよくないのに、なぜか財運がある人がいました。それに疑問を感じた南北が調べた結果、そういう人たちは「食を慎んでいた」のです。

腹八分目にして食べすぎないことで、お金が舞い込む。これは、あながち迷信ではないかもしれません。

ギャンブルやタバコはやめなくていい

お金を貯める際、食費を削ることと同様、私が最もやってはいけないとお伝えするのが、「小遣いを減らす」ことです。

小遣いを減らさないためには、どうしたらいいのでしょうか。家計簿のところでお話しましたが、小遣いを定額制にすることです。手取り収入20万円なら貯金2万円、残りが生活費と小遣いで、それぞれ15万円と3万円にする。

ストレス社会で働くお父さんのほとんどは、ランチ、タバコ、コーヒー、お酒などが楽しめないと生きていけないでしょう。コロナ禍の家計の変化(2019年、2020年の比較)を見ても酒類(家庭消費)は16%、タバコは12%上昇していました。旅行もガマンし、溜まっていくストレスをお酒やタバコで発散させているのかもしれません。

そこを削ってしまうのは、ガソリンが給油されない車のようなものです。趣味だって同じ。だから、私は、ギャンブルも無理にやめることはないと思うようになりました。ただ、あくまでも、すべて予算の範囲内にきっちり収めることが大前提です。好き勝手やるあまり、生活費にまで手をつけるというのは問題外です。