イライラに気づいて、手段を講じるのが大切

嫌なことに出合ったら、自分はその状況をどうしたいのかという自分の都合を考えます。バスに乗ろうとバス停に行ったところ、走り去っていくバスの後ろ姿が見えて眉間にシワが寄ったら、まず「私はあのバスに乗りたかったのだ」と自分の都合を明確にします。

名取芳彦『上手に発散する練習 “風通しのいい心”になる考え方』(青春新書プレイブックス)
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次にやることは、自分の都合は自分の努力で叶うものなのか、自分の努力だけでは叶わないのかを判断します。これからダッシュでバスを追いかければ次のバス停で乗れるか、バス会社に電話して自分のために臨時のバスをすぐに出してもらえるかなど(これだけ考えていてもけっこう楽しめるものです)。

自分の努力だけでどうにもならないことにイライラしても、意味はありません。

もちろん、自分の努力だけでは達成できないことでも、都合を叶えるために微力を発揮できることはあります。選挙の投票などは、そのいい例でしょう。

そして、自分の努力で都合が叶いそうなら、そうなるように努力すればいいのです(すべての努力は目標が明確になっていないと、驚くほどあっけなく挫折します)。

「言うは易し、行うは難し」ですが、この簡単な手順を知って、少しでも実践すれば、心の風通しがよくなり、イライラの種が何処ともなく飛んでいってしまいます。

改めて申しあげますが、イライラの種を発散させるために最も大切なのは、「私は今、イライラしている」「マイナスでネガティブな感情を持っている」と自覚することです。

この気づきがなければ、苦から解放されるのは至難の業でしょう。

イライラしても、それに気づいて手段を講じればいいのです。

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