年末の大掃除で部屋を整理したのに、あっという間に元通り……。そんな汚部屋の「リバウンド」経験、ありませんか? 整理収納アドバイザーの米田まりなさんは、「整理」とは、捨てることではなく「分ける」ことだと言います。心地よい部屋の保つための、捨てない整理術とは――。

※本稿は米田まりな『集中できないのは、部屋のせい。 東大卒「収納コンサルタント」が開発! 科学的片づけメソッド37』(PHP研究所)の一部を再編集したものです。

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写真=iStock.com/uschools
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「整理」とは、捨てるのではなく「分ける」

モノの整理のハードルを下げるコツは、まず「アーカイブ(一時保存)」することです。言い換えれば、「データを整理するように、モノを整理する」のです。

モノを整理するとき、多くの方がゴミ袋を手に持ち、瞬時に「残す」「捨てる」を判断しようとします。捨てた後に手元からモノが消えるため、細心の注意を払ってモノを捨てていきますが、この意思決定はなかなかストレスフルです。一方データは、多くの場合、瞬時に「残す」「捨てる」の判断をする必要がありません。いま使わないデータは、捨てずにアーカイブして残しておき、データ容量が許す限り、フォルダ内で眠らせることができます。必要になれば、フォルダから取り出せばいいのです。つまり、データを一時保存する要領で、モノを捨てずに「フォルダ」に分類してアーカイブします。分類の際の「ルール」を決めれば、捨てようか、残そうか、いちいち決断しなくて済むので、精神的にも体力的にも負担がなくなります。

4つのフォルダに振り分けてみよう

早速、家にあるモノを分類しましょう。モノを分類しやすくするコツは、「使用頻度」の軸でフォルダをつくること。使用頻度別のフォルダをつくれは、分類がグッとラクになり片づけが捗ります。私がオススメするフォルダは次の4つです。

①日次フォルダ(今日使ったモノ)
②週次フォルダ(1週間以内に使ったモノ)
③月次フォルダ(1か月以内に使ったモノ)
④年次フォルダ(1年以内に使ったモノ)

このように、使用頻度でモノを分けていきます。

片づけの基本は「全部出し」です。会社の書類整理でも、「何の書類か?」を把握できていなければ、正しくファイリングできませんよね。自宅の片づけも同じです。

デスクでの作業にまつわるモノをすべて把握するため、まずは1箇所にかき集めましょう。自宅のさまざまな場所に点在する、書類・ガジェット・文房具・本など、作業に必要なアイテムを、段ボール箱(または紙袋)に放り込んでください。次に、集めたアイテムを1点ずつ手に取り、日次、週次、月次、年次という4つの時系列フォルダに分けていきます。