自覚症状がなくても油断は禁物。歯の土台チェック!
以下のチェックリストを使って、自分の歯の土台を確認してみよう。
(監修:宝田恭子先生)
□歯ぐきが下がってきた(歯が長く伸びてきた)
□歯並びが悪くなってきた
□歯と歯の間に食べ物が挟まりやすくなってきた
□固いものを食べるときに、思わず歯をかばってしまうことがある
チェック0個…現状リスク小
チェック1~2個…現状リスク中
チェック3~4個…現状リスク大
「歯の土台危機が進行し、弱ってくると徐々に土台の骨(歯槽骨)が壊されて減ってしまいます。そのぶん、歯ぐきが下がり、以前より歯が長く見えるようになったり、歯をしっかり支えられなくなったりして、グラつきや歯並びの変化も出てきます。こうした変化により、食べ物が挟まりやすい、固いものが噛みづらいなどの自覚症状が表れてくるので注意が必要です」(宝田先生)
□甘いものなど間食をよくする
□ダラダラ飲んだり食べたりし続けることが多い
□晩酌・寝酒をよくする
□食後にウトウトしてしまう
□あまり噛まずに食べる、早食いだ
□野菜は嫌い、あまり食べない
□1日のうち、長時間スマホを見ている
□睡眠不足だ
チェック0個…悪化リスク小
チェック1~3個…悪化リスク中
チェック4~8個…悪化リスク大
「間食やダラダラ飲食は、口内に食べ物のカスが残りやすく、菌の塊(プラーク)ができやすい状態になってしまいます。同じように、晩酌・寝酒や食後のウトウト習慣は歯磨きがおろそかになり、歯の土台に炎症を起こしてしまう可能性があります。さらに睡眠中の唾液の減少により、歯の土台に炎症が起きやすい状態になってしまいます。
あまり噛まない、野菜をあまり食べない人は、よく噛む機会が少なく、歯の土台への刺激が少なくなります。ほかにも、長時間のスマホにより普段から前傾姿勢(猫背)になってしまうと、正しい噛み合わせ位置がズレて噛む回数が少なくなりがちです。こうして咀嚼が減ると、歯槽骨の新陳代謝が促されずに、健康な歯の土台が維持できなくなる恐れがあります。ほかにも、睡眠不足は白血球の減少を招き、抵抗力を低下させて、歯の土台の炎症を悪化させるリスクとなります」(宝田先生)
前述の調査結果によると、【生活習慣編】の8つのチェック項目のうち、5つ(甘いものなど間食をよくする、ダラダラ飲んだり食べたりし続けることが多い、あまり噛まずに食べる・早食いだ、野菜は嫌い・あまり食べない、睡眠不足だ)において、50代は該当率がNo.1という結果になった。意外な生活習慣が、歯の土台の悪化リスクにつながっていることがわかる。こうした習慣を続けている人は、たとえ30代であっても要注意。歯の土台の悪化は、日々の習慣から始まると心得ておいたほうがいいだろう。