上弦も下弦もいる…『鬼滅の刃』人喰い鬼と同類の会社員の特徴5つ
『鬼滅の刃』が大フィーバーだ。新型コロナによる影響下にある日本経済は、ある意味『鬼滅の刃』によって救われる一面もあるのではないだろうか。
筆者もコロナ禍において、時間的余裕が生まれ、ふとAmazonプライムに出てきた『鬼滅の刃』のアニメが目に止まり、第1話を観たが最後、一瞬にして惹き込まれてしまい、全26話を2日間で視聴し、さらには映画館で劇場版『鬼滅の刃』無限列車編も見たのである。
このアニメは単純に楽しい、面白い、感動したというだけではなく、企業研修を日々行っている筆者にとって、企業と会社員の関係性について重なって見えたのである。
このアニメは単純に語るならば「人と鬼」の戦いである。
鬼の組織は「鬼の祖である鬼舞辻無惨(組織トップ)」によって、さまざまな鬼(社員)で構成されている。鬼たちは、トップに気に入られるために日々活動をしている。鬼の組織内階級は、上弦と下弦と分かれ、それぞれ6階級で計12階級ある。これは十二鬼月と呼ばれている。
さしずめ、主任、係長、課長、部長、エリア部長、執行役員のそれぞれに代理がいる12階級と似ている。鬼組織では、トップに嫌われて移動させられたり、鬼が倒されて欠員ができたりすると、その空席に別の鬼が入れるようになっている。
このような鬼組織のトップである鬼舞辻無惨の部下である鬼たちへの言葉に次のようなものがある。
「全ての決定権は私にあり 私の言うことは絶対である」
「誰が喋って良いと言った? 貴様共のくだらぬ意思で物を言うな 私に聞かれた事のみ答えよ」
「黙れ 何も違わない 私は何も間違えない 全ての決定権は私にあり 私の言うことは絶対である お前に拒否する権利はない 私が“正しい”と言った事が“正しい”のだ」
完全なトップダウンによる、指示命令による厳格な組織である。そのような鬼組織では、鬼たちは皆、自分の役割はトップのためにあると考えていく。または、心の奥底に疑心をもちつつも、それを隠し現状肯定し続けることで、自分の存在意義を明確にしていく。
そういった鬼たちもかつては人間であった。しかし、ある背景から、鬼へと“堕ちて”いったという経緯がある。では、そういった鬼たちにはどのような特徴があるだろうか。そして、実際のビジネス社会にも実在する鬼的な社員の特徴とは何か。