あなたの隣にいる“鬼化する社員”の危険な兆候5つ
<『鬼滅の刃』の鬼と鬼的なビジネスパーソンの5つの特徴>
1)嫉妬深い
鬼は、人が持っているものを欲しがり、それを執念深く追いかける。自分にないものに対して強烈な嫉妬心を持ち、奪おうとする。例えば、蜘蛛の巣編に登場した鬼「累」による「君(主人公の竈門炭治郎)の妹(禰豆子)を僕に頂戴 おとなしく渡せば命だけは助けてあげる」という言葉などはその典型である。
自分にはなく人が持っているものを欲しがるのではなく、自分の持っている長所や能力、また、所有物に満足するという「足るを知る」という言葉とは縁遠い。
企業内であれば、人の昇進を羨ましがることや、人の成功を内心ではおもしろく思わないといったことがよくある。人の成功を見て、それを称賛したり、自分の参考にしたりする人は伸びていく人の典型例であるが、嫉妬心が強く出てしまったり、自分の成長どころか、相手の足を引っ張ってしまうことがある場合は注意が必要である。
2)人のあら捜し(短所探し)をする
これも鬼の特徴の一つである。できない部分を指摘し、それを改善するように過度に求める。手柄を上げたときだけは相手を承認するが、それも、一時的なものだ。
人を育てるためには「長所を伸ばし、短所は責めない」という人材育成の最大原則があり、短所指摘を中心とした育成は、本人に高い自己肯定感を醸成されている場合を除いて、ほぼ失敗に終わることを知っておくといいだろう。業績を上げたときだけ褒めている組織は、やがて衰退していく可能性があるので注意が必要である。
3)個で動き、チームワークという概念がない
鬼は自分の力を誇示できればよく、鬼同士によるチームワークという思いやりや協調性という概念が乏しい。一見、鬼軍団もチームで動いているようではあるが、厳格に階級化された鬼組織では、それは指示命令、さらには命の保証がないという強迫観念から行動している場合が少なくない。
企業においても、組織階級による指示命令系統は重要ではあるが、それが義務で行動しているものであるのか、さらにはリストラという恐怖心を持ちながら行動していないかチェックが必要だろう。