順に注意点を説明しよう。

まず予算、土地があり、子どもが近い将来同居するというなら二世帯住宅への建て替えが考えられるが、大切なのは自分たちの死後、その住居をどうするか。二世帯住宅は賃貸にしようとしてもしにくい間取り、住戸配置であることも多いので検討が必要だ。

リフォームでは子どもによる介護か、夫婦間での介護かで重視すべき点が異なる。子どもや他人に介護してもらう場合には廊下幅や水回りを広く取るなど、介護の人に使いやすくしたほうがよいが、夫婦間介護なら火を出さないようにIHにする、寝室とトイレを近づけるなど生活空間をコンパクトにすることが重要になってくる。内容に応じて専門家に相談しよう。

土地は相続してもらうが、子どもはそこに住まないという場合にはアパートなどの収益物件を建てる手が考えられるが、そのためには最低でも30坪以上の広さが必要。また、東京圏でも12%前後、地方では25.30%ともいわれる高い空室率を考えると収益を挙げることができるかどうかは疑問だ。賃貸経営には非常に手間がかかることからも、安易に収益物件を建てるのは危険。アパートさえ建てれば家賃が入るという時代はとうに終わっているのである。

まとまった土地を持っている場合にはアパート経営の誘いも多いだろうが、その際には先方の出してくる収支プランがポイントだ。見るべきは想定賃料、想定空室率。周辺の賃料相場と比べて妥当な賃料かどうかをチェックしよう。想定空室率は20~30%が安全ライン。首都圏でも10%強は見る必要があるので、もし5%あるいはゼロなどとなっていたら、その会社とは付き合わないほうがいい。

アパート以外では立地次第で駐車場、自動販売機なども収益を生む。駅近くなら1台、2台分程度でも駐車場経営は十分可能だし、周辺に競合がなければタバコの自動販売機も。ただし、飲料の自動販売機はすでに過当で収益にはつながりにくい状況だ。

土地は持ち続けるが、賃貸に出してその家賃で利便性の高いところに住み替えるというのも土地活用のひとつ。自分で賃貸に出す以外にも地元の不動産会社にサブリース(家賃保証型賃貸)する、土地が広ければ信託銀行に土地信託をする、移住・住みかえ支援機構を利用するなどの手がある。特に移住・住みかえ支援機構は公的な機関なので、賃料は低く設定されるが、空室になっても家賃は支払われるなど安全性が高いので検討の価値はあるだろう。

最後に今後の土地活用に悩んだ場合。不動産会社やハウスメーカーに相談するのも剣呑と思われるようなら、インターネット上の相談コーナーを利用してみるといい。必ず回答が見つかるというわけではないが、経験談や相談例を見ることで注意点や陥りやすい失敗などを知ることができる。

また、相談以外でも土地活用には土地価格や取引事例、周囲の家賃相場などいろいろと調べなくてはいけないことがある。これまでネットを利用していなかった人も、老後を考え始めた段階でぜひ積極的な活用をお勧めする。特に子どもが遠距離にいる場合にはネット経由で連絡が取りやすくなり、子どもたちにも安心感を与えることができるはずだ。

(構成=中川寛子)