「ノンキャリア組」が「ニュータイプ」を支える新図式
そう考えると、「局の女子アナ」は非常に悪くないポジションだ。局にいるかぎり、かなりの高収入は保証される。有名にしてもらえて、たくさんお金がもらえるのだ。副業も今やかなり自由になってきているから、それなりに自由にやりたいことはできる。ある程度アナウンサーをやって「アナウンサーは向かないな」あるいは「飽きたな」と思ったら、異動希望を出せば、番組制作や報道取材の現場に行く道も開かれている。
人気さえ獲得しておけば、局をやめた後も、フリーアナウンサーの道もあるし、アナウンサーではない分野で知名度を生かしてそれこそインフルエンサー的に活躍していくこともできる。
これから先は、ミスコンやアナウンサースクールに頼らない「ニュータイプ」が一定程度増えてくると予想できる。「ニュータイプ」にとって、ミスコン参加歴はむしろマイナスに働く可能性もある「危険要素」だし、アナウンサースクールはそもそも意味がない。
生来のキャラクターや地頭の良さといった「実力」で彼女たちはスターダムにのし上がっていくだろう。彼女たちには、「アナウンススキル」といったものはそれほど求められない。そして、そういう「少数エリート」を、ミスコン→アナウンサースクールといった従来コースで必死に頑張り、「女子アナ」の座にたどり着いた大多数の「ノンキャリ組女子アナ」が「アナウンススキル」で支える構図になるのではないか。