感染しても軽症や無症状で済んでいる人

重症者や死亡者がいる一方で、感染しても軽症や無症状で済んでいる人もいる。その違いを佐藤院長は次のように話す。

「詳しいことはまだよくわかっていないのですが、人種差は関係ありそうだと思っています。死亡率は黒人が一番高く、次いで白人、黄色人種となっています。ニューヨークでの比較なので、国による医療水準の差はあまり関係ありません。もっとも、社会的(経済的)階層や生活様式の違い、医療へのアクセシビリティの差はあるので、それが関与している可能性はありますが。また、BCGワクチンの予防接種が関係しているという説もありますが、はっきりしたことはわかりません。日本国内でも、どのような人が重症化するかはわかってきています。ですが、軽症者がなぜ軽症で済んでいるかはわかっていません」

さて、新型コロナにかかると、どんな症状が出るのか。芸能人の例を見ていこう。

命の危機を感じた石田さんはアビガン投与後平熱に。
命の危機を感じた石田さんはアビガン投与後平熱に。(時事通信フォト=写真)

新型コロナから生還した俳優の石田純一さんは、報道によると、20年4月10日に仕事で沖縄へ行き、11日に体がだるく感じた。13日に東京へ戻るまでホテルで休息したが、その間発熱や咳の症状はなかったという。しかし、14日に病院で診察を受けたところ肺炎の傾向が見られたため入院。PCR検査の結果、15日に陽性と確認された。その後「アビガン」を投与され、4日ほどで平熱に戻ったそうだ。

石田さんは入院中に命の危機を感じ、妻に宛てたメールの中で息子に遺言のような内容を記したという。また、担当医師からは「肺の状態が悪く、もしかしたらもうダメなんじゃないかと思った」と言われたそうだ。誰しもが重症化し、最悪の場合死に至る可能性があるのだ。

また、グラビアアイドルのソラ豆琴美さんは、医師から「軽度の感染者」と診断されたにもかかわらず、その闘病生活は過酷なものだった。

「私は軽度の感染者ですがとにかく苦しいです。悪化するとまともに食事もできず、起き上がることもやっと、息を吸うのもやっとでずっと微熱だったのが最終的に39℃までなりました。咳も止まらず痰がひたすら出てきて息が止まって飛び起きます。ずっと胸が苦しい状態。味も匂いもずっとしません」(Twitterより)

同じく生還者であるフリーアナウンサーの赤江珠緒さんの場合は、連日37.5度くらいの熱がダラダラと続いたという。本人が出演するラジオ番組のホームページで次のようにコメントしている。

「たとえ37度5分ぐらいの熱でも、10日も続けば、うんざりしてきます。その点が、『軽症』とはいえ、今までの風邪などとは違う感じがしました。そして、この病の特異な点は、何といっても孤立、隔離を強いられる点です。