普通の病ならば、家族や友人に、看病をお願いすることもできます。私のように、子供のいる方なら尚更、その存在がありがたいでしょう。

ただ、このコロナウイルスの場合は全く打つ手がありませんでした。玄関まで支援物資を届けてくれる友人の厚意や、宅配の方々の努力によってのみ、生活を維持できる状況です。解熱剤で何とか症状を緩和しつつも、子供がいると昼間に眠ることなどは不可能なので、それは正直、結構きつい状況でした」

同じく新型コロナから生還した宮藤官九郎さんも警鐘を鳴らす。

「みなさんにお願いします、自分は大丈夫だろうと過信しないでください、今とにかく出かけないでください。コロナは非常に厄介な病気だし、軽症だったとしても急変する可能性があります。そして、何より自分が感染させてしまう側になってしまいます。あの時もっと気をつけておけば良かったと後から悔やんでも遅いです」(TBSラジオ「ACTION」での発言)

第2波が年内に起きる可能性「ほぼ確信」

日本では死亡率が低いとはいえ、人によってはかなりしんどそうだ。しかし、新型コロナは特効薬がない以上、自分の免疫力が身を守るうえで重要になってきそうだ。「免疫力を下げない」ということは可能なのか。

肥満、高齢者、喫煙者は重症化リスクが高い!

「一口に免疫といっても評価基準はたくさんあり、例えば皮膚も細菌やウイルスの侵入を防ぐという意味で免疫です。そのため、アトピーなどで肌が荒れると免疫力が下がっているといえますが、皮膚をきれいにしたからといって免疫力が上がるということはありません。また、血液の中の白血球にある好中球の数も免疫と関係していますが、数が少なくなると感染症にかかりやすくなることはわかっていても、数が多くなれば感染症にかかりにくくなるということはないのです」(佐藤院長、以下同)

そんな中、新型コロナの重症化に関する話で、最近わかってきたこともあるという。

「新型コロナによる死亡者は肺炎が原因で亡くなったという印象がありますが、実はほかにも2パターンほど原因があるのではないかといわれています。

1つは免疫系が暴走して抗体が過剰に作られることにより(サイトカインストーム)、臓器不全に陥って亡くなるパターンです。関節リウマチに使われるアクテムラという薬が、このサイトカインストームを抑えるのではないかといわれています。

もう1つは、肺の血管が血栓で詰まることによって亡くなるのではないかともいわれています。重症化してから早期に亡くなってしまう方がこれに当てはまるとされています。血栓ができやすいかどうかは、あらかじめ採血して検査すると判明します。血栓ができやすい体質だということがわかったら、血をさらさらにする薬を出すことで対処しています」