「○○の誰それ」と呼ばれる時、自分の価値が高まる
弁護士から始まり、タレント、知事・市長・国政政党代表とさまざまな「強み」を掛け算してきてもなお、僕は圧倒的な「量」をこなしていたつもりです。
自分のウリは、圧倒的な量を実行することで磨きがかかり、やがて自分の代名詞になっていきます。
「スピードの橋下」というウリが定着していたように、政治家であった僕に「発信力の橋下」「実行力・改革力の橋下」というようなウリが定着していたとすれば、その裏には膨大な量をこなしていたという事実があります。実際、今は、「実行力」「改革力」というテーマでの講演会依頼が非常に多くなっています。
自分が「◯◯の誰それ」と呼ばれるようになったとき、自分の商品価値は一気に高まるということです。
もし、「これだけやったのに結果が出ない」「こんなにがんばっているのに、なんで評価してもらえないんだろう」と思うことがあったら、それはまだ、圧倒的な量をこなしたという領域にまでは達していないんだと反省し、改めて行動の量を増やしていくべきです。
量をこなせば、いずれ「仕事の質が上がる」
圧倒的な量をこなしていると、自分の仕事の質が高くなり、ウリに磨きがかかります。
こうして自分の商品価値が高まると、それに見合う形で、任される仕事や依頼される仕事の質も上がってきます。つまり、今の自分の目の前にある仕事は、自分の商品価値に見合った仕事だということ。端的にいえば、一生懸命に量をこなせば、将来的に自分に舞い込んでくる仕事の質が上がってくるということです。
それだけではありません。仕事の質が上がれば、自ずと量に追われるということがなくなる。
これが量から質へのシフトチェンジというもので、ウリが磨かれ、自分の商品価値が高まってくるとどこかで訪れるものです。
いきなり質の高い仕事ができる人なんていない以上、はじめから質を狙っていくことは非常に難しい。親からすでにウリになっているものを継いだり、よほど才能に富んだりした人でない限り、ほぼ不可能です。僕の人生経験からいえば、通常は、まずは量をこなして自分のウリを磨いて仕事の質を上げ、商品価値が高まることで量に追われることがなくなるというプロセスをたどるものです。
僕も政治家になる以前は、講演の依頼があれば、どんどん受けるという感じで仕事を詰め込んでいました。弁護士の仕事も、テレビ出演の仕事も同時に取り組むので、数時間単位のスケジュールで日本の東西南北に飛び回っていました。まずは「量」だったのです。
このように、以前はひたすら量、それもアウトプットばかりの日々でしたが、質が上がり、量に追われなくなったおかげで、今はインプットにも時間を割けるようになっています。