宝くじを1億円分買ったら、当せん金はいくらか?

ここでは2017年の「ハロウィンジャンボ宝くじ」を例に見てみる。同宝くじは1等賞金が3億円、1等の前後賞が各1億円で、1等・前後賞合わせて5億円と超豪華賞金となっている。配当率は、販売総額300億円に対し、配当総額143億9900万円なので、約48%だ。この配当率は、宝くじの期待値(平均値)を求めることでわかる。

販売総額が300億円(1枚300円×1億枚)で、当せん総額は143億9900万円なので、「14,399,000,000/100,000,000=143.99円」が宝くじ1枚の期待値となる。つまり、宝くじ1枚の価格300円に対して、143.99円だけ購入者に配当されるわけだから、配当率は「143.99/300=0.479966=47.9966%(約48%)」と計算できる。

さて、シミュレーターで1億円分買う場合を調べたところ、結果は表のようになった。4等(3000円)3310本、5等(300円)3万3334本、ハロウィン賞(1万円)961本で、合計2964万200円。1億円をつぎ込んで、当せん金は3000万円にもならなかった。回収率は30%以下で、約48%の配当率に比べてかなり低い。本来であれば1億円買ったら4800万円当たるはずではないか。

このように回収率が低い理由は、販売総額300億円に対して1億円という額は小さすぎるからだと考えられる。そこで購入額を30億円に増やしたところ、当せん金は13億2756万4300円(回収率約44%)、購入額90億円だと当せん金は44億420万1000円(同約49%)となり、確かに48%に近づいた。また、前述したように宝くじは「買えば買うほど当せん金は購入額のほぼ半分に収束」していくこともわかる。この事実は数学では「大数の法則」という。

(構成=田之上 信)
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