年収を増やすにはどうすればいいのか。5回の転職で年収を240万円から1500万円に増やし、さらに副業で4000万円を稼いでいるというmoto氏は「職能を磨きながら、他業界との接点を探していくことが年収アップにつながる」という――。
※本稿は、moto『転職と副業のかけ算 生涯年収を最大化する生き方』(扶桑社)の一部を再編集したものです。
市場価値を高めるキャリアの道筋は3つ
僕は新卒で、大手企業の内定を蹴って地方のホームセンターに入社しましたが、これはその後のキャリアを考えたうえで選びました。結果論かもしれませんが、「自分の市場価値を高める道筋」を考えておくことは、非常に重要だと思います。
年齢や所属企業の看板に関係なく「市場から求められる人材」になるためには、自分のキャリアのロールモデルや設計図が必要です。
市場価値を高めるキャリアの道筋は、大きく3つあると思います。それぞれご説明します。
道筋①「出世によるキャリア」
まず1つ目は「今の会社で出世してエグゼクティブを目指す」というキャリアです。これは今も昔も変わらない、王道のキャリアアップルート。新卒入社で社長を務めるリクルートホールディングスの峰岸真澄社長や、ソニーの平井一夫元取締役がまさにこのキャリアのモデルでしょう。
出世でキャリアアップを目指す場合に必要なのは、会社を渡り歩く政治力と、長い時間軸のなかで同僚との競争に勝ち抜く忍耐力や我慢強さです。
今の時代は、社内の椅子取り合戦に優秀な転職組も参戦してくるので、エスカレーター式に出世することは難しく、社内における実力と実績がより必要になります。
僕はもともと出世欲がなく、若いうちにお金を稼ぎたいと考えていたので、この選択肢は外していますが、最も身近なキャリアアップの道筋だと思います。