※本稿は、山口慎太郎『「家族の幸せ」の経済学 データ分析でわかった結婚、出産、子育ての真実』(光文社新書)の一部を再編集したものです。
似たもの同士の結婚は世界共通
あなたの周りのカップルはどんな組み合わせが多いですか? 高学歴のカップル、育ちの良さそうな男女のカップル、美男美女のカップル、はたまた背の高い人同士のカップルなどいろいろな組み合わせがあるかもしれませんが、何らかの意味で似たもの同士のカップルをよく見かけるのではないでしょうか。
これまでの社会科学の研究において、似たもの同士の結婚は世界中で共通する現象であると知られています。
日本においても、学歴という点から見れば、似たもの同士の結婚が中心であることがわかっています。図表1は、男女の結婚において、どのような学歴の組み合わせで結婚しているかを示していて、円の大きさは、カップルの数を表しています。
この図を見ると、対角線上に大きな円が現れていることがわかります。これは高卒同士、大卒同士といった同じ学歴のカップルがたくさんいることを示しています。夫婦とも短大・高専卒のカップルの割合がやや少ないのは、男性で短大・高専卒の人が少ないためです。また、夫が大卒、妻が短大卒という組み合わせも多いのですが、全体としては、やはり同じ学歴同士の結婚が中心です。