海外でも同じ学歴同士の結婚が多い

こうした同じ学歴を持つ人同士の結婚が中心になっているのは日本に限りません。アメリカ、イギリス、ドイツ、デンマーク、ノルウェーといった国々でも同様の傾向が報告されています。

学歴に限らず、さまざまな観点から見ても、似たもの同士の結婚はありふれているため、自然なものとして受け止められがちです。しかし、なぜ似たもの同士での結婚が多くなりがちなのでしょうか。

なぜ似たもの同士で結婚するのか

似たもの同士での結婚が多くなりがちな理由には、大きく分けて二つの理由が考えられています。

一つめは、出会いの機会が似たもの同士に限られているというものです。マッチングサイトの役割が大きくなってきているとはいえ、主な出会いの場はやはりネット上ではなくオフラインです。特に、学校や職場、友人などを介して知り合う人が多いため、自分と似たような育ち方をして、似たような仕事についている人と出会いがちです。

本人には、自分と似たような人と結婚したいというこだわりがなくても、自分と異なるタイプの人と出会う機会は限られていますから、結果的に、自分と似たタイプの人と結婚しがちなのです。

二つめの理由は、出会いの機会は十分にあるけれど、人々が自分の好みに従ってパートナーを選んだ結果、似たもの同士で結婚しているというものです。

この説明は、詳しく言うとさらに二つに分けられます。似たもの同士では、自然と惹かれ合う傾向があるというのがその一つです。この考え方のもとでは、万人が認めるようなモテるタイプが存在するわけではありません。世の中にはいろいろなタイプの人がいて、好みも人それぞれであるけれど、自分と共通点がある人を好むと考えます。たとえば、同じ学歴の人は、学歴が異なる人よりも価値観が似通っていますし、共通の話題があることも多いため、いい関係に発展しやすいということです。

もう一つは、恋愛において魅力的だと考えられている人同士から順番にカップルになっていく結果、似たもの同士のカップルが成立していくというものです。