フェスティバルを運営するサラ・フィオリさん(筆者撮影)

そう、このフェスティバルに足を運ぶ人は、前出した男性のように、ヴィーガンに興味があり、そのために一体どんな食べ物が存在し、どんな可能性があるのかをチェックしに来ているのだ。

サラさんはこう続ける。

「私がヴィーガンになったばかりの頃、住んでいたルイジアナという土地柄もあったと思いますが、豆腐もなかなか手に入らなかったし、肉も魚も食べない私は変わり者に見られていました。でも今は違います。特に若い世代にはかつてのヴィーガンへのネガティブなイメージは全くありません。むしろクールでファッショナブルなものなのです」

かつては変わり者だったヴィーガンが、今はクールでファッショナブルに。180度の転換を遂げた理由とは一体何なのだろう。サラさんはこう話す。

アスリート、歌手、俳優、ロイヤルファミリーも

「最大の理由は、ここ数年セレブリティやインフルエンサーのヴィーガンが、インスタグラム、YouTubeなどでとても積極的にヴィーガン・ライフスタイルを発信しているからです。特にビヨンセの存在は大きいと思いますね」

ビヨンセは、ヴィーガン奨励セレブの筆頭だ。2015年に夫Jay-Zとセレブ栄養士のマルコ・ボルゲスと共にヴィーガン・フードのデリバリープログラムを立ち上げた。またヴィーガンにチャレンジした人にはコンサートチケットをプレゼントするなどの話題作りもうまい。本人は100%のヴィーガンではないと言われているが、多くの若者はそんなことは気にしないようだ。

また、アリアナ・グランデ、マイリー・サイラスらといった今最も旬のスーパースターもヴィーガン・ライフスタイルを推奨している。他にもミュージシャンではマドンナ、エリー・ゴールディング、シーア。ハリウッド俳優ではブラッド・ピット、ジェシカ・チャステイン、ナタリー・ポートマン、リアム・ヘムズワース。さらにビル・クリントン元大統領、英王室のハリー王子とメーガン妃など、影響力が大きいヴィーガンのセレブリティは数多い。

さらに注目されるのは、テニスのウィリアムス姉妹、F1チャンピオンのルイス・ハミルトンをはじめ、バスケットボールのNBA、アメフトのNFL、サッカー、ボクシング、スノーボード、ボディービルディングなど、多くのジャンルのエリート・アスリートが、より高いパフォーマンスを目指して食事をヴィーガンに切り替えていることだ。

アメリカの若者の間では、ヴィーガンの過激で不健康なイメージは消え去りつつあると言っていいだろう。